Skoaktiebolagetから個人輸入すればJohnLobbを安く買える?

Skoaktiebolagetという,スウェーデンの靴販売店がある。

www.skoaktiebolaget.se

以前はEdwardGreenの販売をしていたが今は取扱をしていない。他にはGaziano & Girlingの通信販売をしており,日本で買うよりは安くなるのかもしれない,というぐらいの認識であった。

少し前からJohnLobbの取扱を始めており,時間ができたので試しにカートに入れてみたところ興味深い結果となった。

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JohnLobbのChapelチャペルを例に取ると,スウェーデン内国の税金込みで12,900SEK。1SEK=約13円なので167,000円。日本円表示にすると,ほぼこの数字に近い金額が表示される。

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G&Gもあるので,こちらもカートに入れてみる。

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SEK表示だと単純合算。

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円表示にすると,税金が差し引かれるのかJohnLobbは13万円少々になる。

さて問題はここから。

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驚いたことに,スウェーデンから「輸出」するにもかかわらず高額な「tax」が加算されている。

国内で購入される品物に消費税・付加価値税が加算されるのもわかるし,輸入したときに関税がかかるのもわかるが,「輸出税」? 輸出税などというものをかければ国内にある商品を海外に売ることが難しくなって商業を阻害することになるだろうから,そんなものをかける国なんて存在しないのではないのか?

7,740SEKは,日本円にして100,620円。靴本体と合わせて23万円超。「tax」が凄まじい高率でまったく意味がわからない。

どうも妙な感じがしたので,G&GとJohnLobbそれぞれにいくら「tax」がかかっているのか切り分けてみた。

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するとJohnLobbのみに「tax」がかかっている。どうも雲行きが怪しくなってきた。もしやと思い,送付先の国を「Japan」から変更することにした。

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届け先をUKに指定すると,「tax」は2,580SEK(約33,540円)になる。なるほど。

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届け先をUSに指定すると,「tax」がなくなっている。

なんのことはない,「tax」などではなく届け先の国の小売価格と調整するための「付加金」が加算されているだけのことだった。しかし「tax」として徴収することに会計上疑問がないわけではないが。

さてここで本題に入る。

日本に直接送付すると,10万円以上の「tax」名目での「付加金」を取られてしまいまったく個人輸入の旨味はない。

しかしアメリカに送れば13万円ほどで購入可能だ。

つまり,

1. Skoaktiebolagetにはアメリカ在住の転送業者のアメリカ国内の指定住所に送付するよう注文。

2. アメリカの転送業者から日本に転送させる。

という二段階輸送で,「tax」抜きの価格で購入することが可能なのではないだろうか?

調べてみると,スウェーデンからアメリカに革靴を輸入した場合,United States Harmonized Tariff Schedule Chapter 64によれば10%の関税が課せられるようだ。

その後,日本に輸入すると送料と関税等が加算される。

大雑把な計算だが,133,000円(本体価格)+13,300円(アメリカ輸入の関税)+10,000円(アメリカからの送料)+23,940円(日本の関税は本体価格6割に30%がかかるので18%)+12,555円(日本の消費税)=179,495円で買えるのではないだろうか。アメリカの関税は再輸出すると還付手続きを取れるそうだが,手間がかかるのでこれはあきらめることになるだろう。

日本でのChapelの値段は248,000円。7万円ほど安く買えるようだが,さて。

www.johnlobb.com

なお,実際にアメリカに送ってもらえるのかはやってみないとわからないし(Paypal支払いなら支払い者の素性はわからないからチェックされることはないのではないだろうか),手間はかかることはかかる。

私の経験談でもないので,タイトルは疑問符付きとさせてもらったが,もし何足か買うのであれば手間を差し引いてもメリットがあるのではないだろうか。