頻繁に飲むわけではないので,飲むときには良いものを飲みたいと思っている。めぼしいワインを買うチャンスが有れば買うようにしていたが,だんだんと本数が増えてきてしまった。
冷蔵庫が二台あるので,うち一台の野菜室を占拠して保管していた。しかしそれなりに良いワインも保管するようになったので,ワインセラーを購入しようかと検討していたところ,月額一本90円で保管するサービスが有ることを知った。
ワインセラーを買うとなると設置場所や電気代も考えなければならない。また故障してワインが全滅するリスクも馬鹿にならない。そして保管できる本数は当然買ったときのワインセラーの入庫数に限定されることになる。
なにより気を使って自分で管理をしなければならないというコストが最大の問題だろう。
月額一本90円であれば,ワインセラーの購入費用と比較して悪くはないし,管理の手間が完全に省けることも魅力的。自分で管理するのは,見えないコストとして費用にのせて考えなければならないだろう。もし都内であれば,保管スペースを考えなくて良いことになるのでそのメリットも大きい(ワインの保管場所の専有面積当たり月にいくらかかっているのか。)。
テラダワインストレージに会員登録をして,ワインを入庫させると,寺田側で写真を撮影してリストを作成してもらえる。出庫指示をすれば宅配便で配送される。
というわけで早速会員登録をして,入庫用の箱を発注。
ワインの福袋で購入したものと,自宅に保管していたワインを箱詰めする。
梱包用の袋がついているため,この袋にワインを入れて組み立てた箱に詰める。
一箱に六本入る。自前で用意した箱でも良いそうだ。
入庫用の箱を発注した場合は,一箱1500円。箱には着払いの伝票や割れ物注意のシールなどが一通りセットになっている。1500円で一式用意してもらって入庫用送料も含まれているので,送料や手間を考えれば妥当な価格だろう。
箱を買わないで直接入庫もできるが,自宅からの場合は元払いとなる。ワイン用の送付箱や梱包材を入手した上,伝票等を記入して送料も支払うことを考えると,1500円はおかしくない値段だ。
なお,通信販売などで購入した際には,テラダワインストレージを送付先にすれば直接入庫できる。このときには当然費用はかからない。
今回は四箱を発注し,全部で24本を入庫のため送付した。
出庫指示をすると,一箱1500円で送付することができる。必要に応じて自宅に送付してもらうこともできるが,他人の家で飲むときにはそちらに送付してもらえば自分で持っていく手間も省けることになるので,私は悪くないと思う。自分で何本か持っていくときにはやはり破損しないよう気をつかうし,電車での移動の場合には重さも馬鹿にならない。
一昨年くらいから,場所を食う書籍のデータ化や大容量クラウドストレージの活用など,自前で済ませるのではなく外部サービスを利用して自分がやることを減らすように心がけている。
IT化のおかげで以前はコスト的に割が合わなかったことが,低コストで可能になりビジネスでなくても利用可能になりつつある。どうしても所有形態だと最大の枠を考えながら選択をしなければならず,また所有物の枠内という制約が生じてしまう。しかし,所有そのものが目的ではなく,所有することによって達成しようとすることが目的であるのだから,目的達成のためには所有形態にこだわる必要はない。
「必要なときに必要なだけ資源を活用し,使用した資源分のみコストを支払う。」というほうがトータルコストは安くなる。IT化が進めば進むほど,所有から利用へという形態変化がますます起きるのだろう。