HUAWEI Mate 20 X 実機グローバル版レビュー Antutu30万オーバー / これはズルトラ後継機だ

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HUAWEIが先月,急に7.2incファブレットのMate 20 Xを発売すると発表した。いろいろ情報を集めてみると,Mate 20無印とMate 20 Proは日本発売の可能性もあるようだが,私の判断としてはMate 20 Xは日本での発売はなさそうという結論になった。

すでにMate 20 Pro / Xともに日本でも海外版を取り扱っているところはあるようだ。

夏にHonor Note 10を購入したばかりだが,当時はタブレットの代わりになるようなファブレットはニッチなため,しばらく出ないだろうと思っていたのだ。なんせNote 9は試作品を作りながらキャンセルしてしまうほどなのだ。

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しかしNote 10でやや困っていた点があったことと,CPUアーキテクチャの世代が一世代進んで速度向上が見込めることから,グローバル版を買ってしまうことにした。

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さて今回はeBay経由での購入である。HUAWEI Mate 20 Xのグローバル版の型番はEVR-L29なので,eBayでこの型番を検索すると該当品が出てくる。

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グローバル版はメモリ6Gbyte/ストレージ128Gbyteのようである。256Gbyte版も存在するような情報もあるが,HUAWEIの公式ページのスペック表を見ても128Gbyte版しか記載がないので,グローバル版に256Gbyte版があるのかやや疑わしい状況だ(チャイナ版は128Gbyteと256Gbyteのモデルが存在している)。

Mate 20シリーズではmicroSDスロットがなくなり,NM Cardという独自規格メモリカードを使うことになる。このカードは256Gbyteまで入手可能なので,どうしても256Gbyte版でないと困るというところまではならないのではないか。

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いつものAliExpressではないのか?というとそうではない。HUAWEI Mate 20 XチャイナバージョンはAliExpressで取り扱いがあるが,グローバル版の扱いは現在はまだない。今回はグローバル版でないと駄目なのだ。

Honor Note 10は中国版しか発売されておらず,GoogleMapのロケーション履歴をONにすることができなかった。中国版の機種ではGoogle関係のサービスが使えないためこのような仕様になってしまうらしい。

しかしXiaomi Mi Max3は中国から買ったにもかかわらずロケーション履歴はONにでき,また以前使っていたHonor Note8もロケーション履歴はONにできたのでちょっとよくわからないところもある。

なお中国版の機種でロケーション履歴がONにできない問題はXDAのフォーラムでも話題になっており,解決策はどうやらないらしい。カスタムROMを新しくインストールすればなんとかなりそうだが,セキュリティを考えるとなかなかそこまで踏み込めない。

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ペンが使えるということで興味半分でM-Penがセットの品物を買った。本体のみの単体で買うとM-Penはついていない。

グローバル版は周波数対応もよくなっている。公式サイトの表記を転記する。

 

Primary SIM card:
4G LTE TDD: B34 / B38 / B39 / B40
4G LTE FDD: B1 / B2 / B3 / B4 / B5 / B6 / B7 / B8 / B9 / B12 / B17 / B18 / B19 / B20 / B26
3G WCDMA: B1 / B2 / B4 / B5 / B6 (Japan) / B8 / B19 (Japan);
3G TD-SCDMA: B34 / B39
2G GSM: B2 / B3 / B5 / B8 (850 / 900 / 1800 / 1900 MHz)
Secondary SIM card :
4G LTE TDD: B34 / B38 / B39 / B40
4G LTE FDD: B1 / B2 / B3 / B4 / B5 / B6 / B7 / B8 / B9 / B12 / B17 / B18 / B19 / B20 / B26
3G WCDMA: B1 / B2 / B4 / B5 / B6 / B8 / B19
2G GSM: B2 / B3 / B5 / B8 (850 / 900 / 1800 / 1900 MHz)

 

ドコモ系の格安SIMを使う場合
LTEバンド1,3,19
WCDMAバンド1,6

au系の格安SIMを使う場合
LTEバンド1,18または26(18があれば26は不要、26があれば18は不要)
auのVoLTE対応

ソフトバンク系の格安SIMを使う場合
LTEバンド1,3,8
WCDMAバンド1,8

 

auのVoLTE については不明確だが,ドコモ系も安心して使えるようだ。

 

後述するが本体には一応保護フィルムが貼付してあり,またTPUケースも同梱されている。eBayの説明には何も書いていなかったので,保護ガラスとTPUケースは別途発注してしまった。

eBayではMasterCardで決済をして,112,906円だった。eBayで普通にカード決済しようとすると,PayPalの為替レートで計算されてしまうので割高になってしまう。

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チェックアウト時に,「More exchange rate options」をクリックする。

表示画像の商品はM-Penなしの本体単体なのでやや安くなっているが,M-Pen付きは$975.60でPayPalレートだと114,000円ほどだった。

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「JPY」はPayPalレート,「USD」はドル決済でカード会社が為替を行う。MasterCardはVISAなどと比べて為替レートが良い(為替手数料が低い)ので,「USD」決済を選択すると多少だがPayPaレートで支払うよりも多少安くなる。多少なので面倒であればPayPalレートでの標準支払いでもいいかもしれない。

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本体には剥がす使い捨てのフィルムが一番上に張ってあり,使い捨てフィルムの下に永続的に使う本当の保護フィルムが貼付されていた。ただ付属の保護フィルムは指の滑りが悪い感じがする。

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グローバル版なのでスタートは英語表記。そして選択言語のほぼ一番下に日本語の選択肢がある。

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日本語を選択すると,スタートアップでの説明がすべて日本語で表示される。

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さくさく動くので,スタートアップの設定もすぐ終わる。

向かって左がHUAWEI Mate 20 X(174.6 x 85.4 x 8.2 mm),向かって右がHUAWEI / Honor Note 10(177 x 85 x 7.7 mm)。筐体サイズはほぼ同一,縦方向はMate 20 Xのほうがちいさいが画面サイズはHUAWEI Mate 20 Xのほうが明らかに大きい。

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さて肝心の横幅だが,80mm弱。公式には79mmということだが,79mmから80mmのあいだか? ベゼルレスもかなり極まってきた感がある。80mmというと実はズルトラの実寸横幅並みで,80mmになるとかなり横幅に余裕が出る感じがある。

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縦幅は165mmあり,ズルトラ超え。画面サイズやペンが使えることからするとズルトラの後継機種としてNote 10よりも適切といえる。

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電源ボタンには赤で縁取りがしてある。

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M-Penにはペン先の予備がついている。またペンはUSB Type-Cでの充電となる。

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向かって左から,HUAWEI Mate 20 X(174.6 x 85.4 x 8.2 mm),HUAWEI / Honor Note 10(177 x 85 x 7.7 mm),Honor Note 8(178.8 x 90.9 x 7.2 mm),Honor 8(145.5 x 71.0 x 7.45mm)。

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HUAWEI Mate 20 X(174.6 x 85.4 x 8.2 mm),HUAWEI / Honor Note 10(177 x 85 x 7.7 mm)。

f:id:suits:20181114142553j:plainHUAWEI Mate 20 X(174.6 x 85.4 x 8.2 mm),Honor Note 8(178.8 x 90.9 x 7.2 mm)。

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HUAWEI Mate 20 X(174.6 x 85.4 x 8.2 mm),Honor Note 8(178.8 x 90.9 x 7.2 mm)。

驚くことにほとんど横幅の表示領域が変わらない。ベゼルレスになった効果は素晴らしい。

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HUAWEI Mate 20 X(174.6 x 85.4 x 8.2 mm)にHonor 8(145.5 x 71.0 x 7.45mm)をのせると,大人と子供である。

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Honor Note 10とは本当に筐体サイズはほぼ同一だが,表示領域はMate 20 Xのほうが広い。

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Antutuは30万オーバー。CPUアーキテクチャが一世代新しくなったのが非常に効いていて,なにをやっても素早い動作が見込める。これまではネットワークのせいで少し時間がかかっているのかな,と思っていたことも高速化されている。まだまだモバイルチップは高速化の恩恵にあずかれるようだ。

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なおMate 20 X/Pro/無印(Kirin 980)のAntutuの結果にはけっこうなばらつきがある。ASCIIの記事では26万点程度だった。

ascii.jp

26万と30万オーバーの違いは,電池設定でパフォーマンスモードをオンにしているか否かの違いである。オンにすれば,前掲した30万オーバーの数字が出る。

オンにしても,ずっとゲームをやり続けるようなことがない限り,一日でバッテリーがなくなってしまうようなことはないようだ。高速化の恩恵の方が大きいので,パフォーマンスモードでしばらく使ってみて,どうしてもバッテリーがもたなければオフで運用する,という程度で良いだろう。

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さてNote 10で困っていた,GoogleMapでロケーション履歴がオフになっていてオンにすることができない問題は,さすがにMate 20 Xのグローバル版では解消されていた。オンにならないとタイムラインが残らないので,結構困っていたのだ。タイムラインが残ると出張先でふらっと入った店を後で探すことができ,行動記録のデジタル化による検索可能性が生じるので結構重宝している。逆にタイムラインさえ残れば,何も文句はないくらいHonor Note 10は良い機種なのだが。

 

今週の月曜に入手して数日使っているが,画面は大きく横幅もある,スピードは速くてバッテリーはもつ,それでいてサイズは画面に比べればコンパクトと,まさにすべてがハイエンドで素晴らしい。

またHonor Note 10よりもスピーカーがマシになっていて,最大音量にしても音割れすることはない。

顔認証と指紋認証は驚くほど早く,ロックしていても使いたいときにすぐに使えるのも便利である。

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とはいえ,実は弱っていることがある。

まず開発者向けオプションをオンにして,最小幅を360から600に変更してタブレットモートにしているが,この設定が再起動すると保持されない。

adbコマンドでDPIを変更しようとしたが,変更することもできない。

さらにこれで困っているのが,最小幅を600以上にしてタブレットモードにすると,カメラの表示が上記の状態になってしまい,シャッターを切れない。600未満のスマートフォンモードに変更すれば,シャッターボタンも表示されるのだが,毎回カメラを使うたびに設定変更するのも煩わしい。これまでの機種では一度も起きなかった不具合なので,なんとかならないかと思っている。グローバルサポートにレポートしようか考えているところである。

 

とはいえ,カメラの問題さえ解消されればなんとかなりそうだ。

肝心のカメラだが,上記問題もあってまだ使い切れていない。モノクロセンサーをやめたことで少なからず影響は出ていそうなので,Note 10のカメラとの比較になるだろう。

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