Aterm WG2600HP3レビュー v6 プラス(IPv4 over IPv6トンネリング / IPv6 IPoE)によるインターネット接続高速化

夜間になると自宅のインターネット接続が急激に遅くなるようになってきた。ひどいときには1Mbpsを切るほどで,Webページの閲覧にも支障が出る程度に。

フレッツ光ネクストの1Gbpsプランで契約をしているが,朝方や昼間はかなりの速度が出るものの,ネットワークが飽和してしまう夜間だとIPv4接続での速度低下は如何ともしがたい。詳細は省くが,IPv4接続だと途中経路のNTTの機器の関係で接続数が多くなると絶対に遅くなる。

インターネット接続をIPv4接続ではなく,IPv6接続にするとNTTの機器による速度低下を免れるが,現状ではIPv4接続でないとインターネットブラウジングに支障が出るため,IPv6接続だけれどもIPv4接続に変換する手段が必要になる。これがv6 プラス(IPv4 over IPv6トンネリング / IPv6 IPoE)等の接続方法だ。

つまり,v6 プラス(IPv4 over IPv6トンネリング)という接続方法にすれば接続速度が相当改善されるが,ルーター等の接続機器が対応していないとこの方法では接続できない。

人によって意見はあるだろうが,私はNECを一般向けルーターとしては信頼している(業務用ならヤマハなどの選択肢が出てくるが)。しかしv6 プラス(IPv4 over IPv6トンネリング / IPv6 IPoE)対応ルーターがNECから出ていないので様子を見ていた。

ここにきてようやくNECからv6 プラス(IPv4 over IPv6トンネリング / IPv6 IPoE)対応ルーターAterm WG2600HP3が発売されたため,早速購入した。

自宅で光回線のWANに接続した後,Niftyのサイトからv6 プラスの申し込みをした。

csoption.nifty.com

v6プラスの申込時に,ルーターの種類の判別をしているらしく,v6プラス対応ルーターでないとそもそも申し込みができない。

申し込みをしたところ,2日ほどで対応されたようなのでAtermで「v6プラス」の設定に変更して,24時ころにスピードテストをしてみた。

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24時にこれだけ出れば非常に快適。

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Atermにブラウザからアクセスし,プロバイダーへの接続設定をして,基本設定の動作モードをv6プラスにするだけで自動的に設定がされるので,特に難しいことはない。

なお,v6プラスではIP電話が使用できなくなる等の制限もあるため,環境によっては使うことができない。

また,ネット上ではAterm WG2600HP3でIPv4 over IPv6トンネリング / IPv6 IPoE接続にしたところ,ネットゲームでの接続が不安定になったなどの報告もあるようだが,そもそもトリッキーな方法でネット接続をするのであるから,安定させたいのであればIPv4で接続するべきだ。

このルーターを「買い足し」したのなら,Aterm WG2600HP3はIPv4 over IPv6トンネリング / IPv6 IPoE接続にしてブラウジング用のパソコン等はそちらに接続し,古いルーターをIPv4接続にしてゲーム用の機器はIPv4接続のルーターに接続すればいいだろう。

特にゲームなどすることがなく,サイトの閲覧等でしか使わないのであれば,この一台で十分だろう。IPv4接続によるインターネット接続が深夜に遅くなるのは今後も解消されることはない。インターネット環境が今後IPv6に移行することはわかっているので,NTTが古い規格のIPv4環境用の接続機器に今後投資して接続環境を良くする動機がないのだ。

とすれば,IPv4 over IPv6トンネリング / IPv6 IPoE接続ができるルーターを購入するなどして,ユーザー側で接続環境を整えるしか改善策はないだろう。