さて,今年最初の一枚はいわゆる37mmラグジュアリースポーツウォッチ。
初代オーバーシーズ37mmは,今でも探している方が結構いると聞く。現行オーバーシーズでも37mmのモノは出ているが,デザインがフェミニンでオーバーシーズのカラーとはどうも合わないように感じる。
以前書いたように,海外にまで目を向ければ入手は十分可能だ。
次はノーチラス Ref.5800。Ref.3800との違いとして,シースルーバックであることがあげられることが多い。
しかし,Ref.3800と比べてみると,針が太くなりより男性的な印象を与える文字盤となっている。細かく見ると耳の部分の造形もやや違う(Ref.3800はストレートだが,Ref.5800はゆるい弧を描いている)。
参照:ref.3800/001 Black dial | ON be HALF
難点は生産数の少なさから来る入手性の悪さで,国内では年に一本か二本出回るか出回らないか。Chrono24でも見つけるのは困難というレベル。ステンレスラグジュアリースポーツではもっとも稀少な時計ではないだろうか。
そしてロイヤルオーク 15450ST。これは現行モデルなので入手性は一番良好。
日付表示の位置も文字盤外側にきちんと寄っており,文字盤全体のバランスが良い。またロイヤルオーク特有の厚さを感じさせる造形も,このサイズだと違和感がない。39mm/41mmクラスのロイヤルオークはとにかく驚くほどのサイズ感で,時計が主張しすぎるように思う。
ギョーシェを重ねたタペストリー文字盤面と,ベゼルの磨きが渾然一体となった美しさは一つの到達点だろう。
最後にアクアノート。といっても実はRef.5060は34mmという表記なので,前出の三機種に比べると一回り小さいはずだが,装着した際の存在感はそれほど小さい感じがしない。
他の方のブログの指摘で気がついたが,インデックスが中心を指しておらずズレているというデザイン。しかし,このサイズでインデックスのバーが短いことも影響しているのか,そこまで妙なデザインには感じない。ブレスがかなり柔軟なのと,サイズの小ささからくる軽量さから大変気軽につけられる一本である。
シースルーバックになったRef.5066は今でもそれなりに中古が流通しているので,そこまで入手は難しくないだろう。ただ,古い時代の文字盤であるため,インデックスが焼けてしまっているのはやむを得ず,蓄光はしないと考えたほうがいい。インデックスの焼けも一つの味なので,これはこれで趣があると思うが。
時計のサイズ感に関してはやや縮小傾向にある。スポーツウォッチは実寸に比してサイズ感が大きくなりがちな分野ではあるため,また37mmクラスの時計の隆盛があると面白いのではないかと密かに期待している。