再録 パテックフィリップ パーペチュアルカレンダー 3940G

パテックフィリップパーペチュアルカレンダー 3940Gを購入してから二年が経った。

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10年ほど前に実物を新宿で見て,当時は年次カレンダー(Ref.5035G)があるからいいか,と思っていた。しかしコレクションが増えていく中で,タイミングが合えば入手したいと考えるようになり,今は手元にある。

当時はさっと撮影しただけだったので,きれいなうちにきちんと撮影をしておこうと思う。

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バーインデックスとドーフィン針,基本要素はカラトラバに準じたものだろう。

37mmの文字盤には要素が端正に詰め込まれ,過剰な印象が全くないところが大変好み。

ドーフィン針は稜線がなく,非常に良く磨かれていて表面はなめらか。

また,長針は先端がわずかに曲げられていて,ドットインデックスを指し示している。

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右のダイアルの月を示す長針,左のダイアルの曜日を示す長針は,色合いが濃くなっている。はっきりとはわからないが,焼いて茶針にしているように見える。キズミで見ると長針には焼いた痕跡がうかがえる。

長針とは対照的に,左右ダイアルの短針は磨きが入れられ,短針と長針が視覚的に判別できる状態だ。

なお,左右ダイアルの中心円のカシメは青焼きで三層構造。改めて確認すると凝っていることがわかる。

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裏面はマイクロローターで,磨きと仕上げには言うことなし。

ベルトはいつもの通り,ジャンルソーの時計ベルトだ。

厚さは8mmと驚くほど薄く,下手な三針より軽くてしっくりくる。

サイズアップしてしまった5140はどうも間延びした印象があり,私にとってはこれがベストの永久カレンダーだ。

機構も堅牢で実用的なため,日常使いできる永久カレンダーとしては今後も最高の一本としてあげられるのではないだろうか。

生産は既に終了しているが,それなりの本数が作られたためマーケットには一定数が出回っている。ただYGが主でその他の素材は少数であるため,WGやPtが欲しいのであればじっと出物があるのを待って,見つけたら迷わず買った方が良いだろう。パテックフィリップの出回りにくい時計については,他のコレクターとの競争になることを覚悟しておいた方が良いように思う。

CROOTSのレザートートバッグを購入した

BEAMS Fの中村氏のブログに,中村氏が使っているバッグの紹介があった。

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ブログの前半で紹介されているトートバッグは,BEAMS Fだとネイビーは既に完売とのことだが,検索してみるとわずかに仕様が違うだけのトートバッグがエストネーションでも販売されていた。

エストネーションの定価はBEAMS Fよりも高かったが,ZOZO TOWNではセールになっていて半額の42,900円なのでかなり安くなっている。

さらにPayPay払いだと今月いっぱいは10%還元なので,55%引き。これはいい買い物だ。

CROOTS / レザートートバッグ《ESTNATION EXCLUSIVE》

ネイビーは発注当時まだ在庫がそれなりにあったので,注文してみた。

ただ本日現在,残念ながらネイビーは完売で,レッドのみわずかに在庫がある状態。

トートバッグのレッドはネイビーとあわせて買おうか迷った品物。仕事以外の鞄は思い切って明るい色にするのも好きなのだ。後述するがトートバッグとしてはよくできていて値段もかなり安いので,レッドが好きなら購入をお勧めする。

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明るめのネイビーで,BEAMS Fの販売品と異なるのは①持ち手の革がバッグの一番下まで届いていて縫い付けがされている,②BEAMS Fのネイビーは金具がゴールドだが,エストネーションのネイビーは金具がシルバーになっているという2点。

BEAMS Fの販売品は,持ち手の革がバッグ上部までしかないが,かわりに持ち手の革はバッグの口に近いところで別の革で補強がされている。

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鞄は一枚革をマチの部分で縫い合わせた構造で,これで還元分を合わせると4万円を切っているのだからかなり安い。有名どころがこのサイズの一枚革を使った鞄を出せば大台は覚悟しなければならないと思う。

一枚革なので原皮のサイズも大きくなるが,特に変なトラも見当たらず,質感も良い。

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ライニングなしなので革鞄としてはかなり軽い。

実測値で1kgを切っており,肩にかけると鞄単体ならほとんど重さを感じない。

この軽さなら,女性が使うのにも向いているだろう。

ライニングはないが,布製の内ポケットがついており,ここに小物を入れられるので使い勝手も良さそうだ。

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マチがあるがスナップがついているので,荷物が少ないときにはすっきりとした印象を保てる。

なおトートバッグはレッド以外だと今期の入手が難しそうだが,中村氏のブログの後半で紹介されているブリーフケースはまだ在庫があるようだ。

それと単純なクラッチバッグがよければ,エストネーションとユニバーサルランゲージのセール品に在庫あり。

まだ注目度は高くないブランドのようだが,質感も良い。使い勝手に優れた商品を今後も出してくれるのであれば購入対象にしたい。これからが楽しみなブランドだ。

Re: ヴァシュロン コンスタンタン Vacheron Constantin パトリモニー トラディショナル 82172/000P-9811

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パトリモニー トラディショナル にジャンルソーの時計ベルトをつけることができたので,もう一度撮影してみた。

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スレートグレーは良い色だと思う。主張しすぎず,かといって地味すぎず。

三針のシンプルな時計にぴったりだ。

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縫い糸はでないようにしてもらった。少し前のベルトは縫い糸が裏に出ていて,汗が表側にしみだしてしまっていたのでちょっと具合が良くない。

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ジュネーブシール付きだが,地板の割りはもう少し色気があってもいいかもしれない。ヴァシュロンコンスタンタンのカラーにあっている,といえばそうかもしれないが。

実はDeployantバックルはまだ純正品が手元にないので,代替品をとりあえず使用している。日付がないので調整の手間もいらず,使いやすい時計である。ようやく涼しくなってきたので,これから使う機会が増えてきそうだ。

サクソニアフラッハ コッパーブルーの時計ベルトをジャンルソーで交換

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先日,サクソニアフラッハ コッパーブルーの時計ベルトを交換した。

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サクソニアフラッハ コッパーブルーの文字盤に合わせて,ベルトは濃い紫。

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剣先はもともとついていたベルトと同形状。

子穴はベルトを交換してから現物合わせで一カ所だけあけている。

ステッチは紫と青の中間くらいの色にした。もともとついていたベルトはステッチなしだったが,耐久性も考えてステッチありでオーダー。

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尾錠側は遊革なし,定革のみ。

人によっては定革なしで遊革のみにする方もいるようだ。

遊革は革が肌についてしまい,どうしても汗を吸って傷んでくるので(どうやってもいやなにおいから逃れられない),私はつけないほうがいと思っている。

既製品の場合には剣先の余りを納めるために遊革が必要になるが,オーダーでちょうどいい長さで誂えてもらえば定革のみで問題ない。

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ランゲのDeployantバックルはやや硬めか。ジャガールクルトの片開きDバックルと感触が似ている。どちらもリシュモングループなので同じサプライヤーが製作している可能性がある。

ショパールのDeployantバックルがつけたときのはまる感触がきちんとあり,かつバックルに外すために手をかけた位置が適切だと軽い力で外れるため,一番良くできていると思う。

パテックのDeployantバックルは調整ができていれば感触もよく外すときに力もいらないのだが,留め具の調整が甘い個体があるのが気になる。

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裏は青紫のラバー,尾錠側にはジャンルソーの刻印。裏面の処理もきれいで申し分ない。

ジャンルソーでは7年前からベルトのオーダーをしているが,納期も早く,カミーユフォルネよりベルトの耐久性もあるように思う。

裏をラバーにすればある程度長く使えるし,カーフであればそれなりの値段で作ることもできる。地方では時計店が代理店となってオーダーの受付もしているようなので,まだ試したことがない方は一度オーダーしてみてはどうだろうか。