パテックフィリップマガジン Volume IV Number9

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パテックフィリップマガジンが先日届いた。

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クラシックの真髄では,年次カレンダー Ref.5035をピックアップ。

Ref.5035初出のアニュアルカレンダームーブメントは,現在も年次カレンダーに使用されている。初代の5035はサイズもちょうどよく,カレンダー表示もまとまっていて非常に気に入っている。

https://www.instagram.com/p/CD_URZXnsSF/

明るいところではホワイトに見えるが,少し暗いところでは銀色の文字盤で縦の筋目が確認できる。

https://www.instagram.com/p/B6S5if9hDRW/

Ref.5396Gもムーブメントは同一だ。近年の年次カレンダーは扇形の表示になっているが,私はどうもいまいち好きになれない。

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シンガポールで開催されたウォッチアート・グランド・エグジビジョンの紹介。

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レマニアムーブメントから自社ムーブメントに移行した,クロノグラフについて。

そこまで興味がないので流し読み。

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針の作製は,歩留まりがそれほど良いわけではなく製作しているフィードラー社も細心の注意を持って作製しているようだ。

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一番面白かったのは,20世紀初頭にブラジルの代理店が展開していた「パテックフィリップ・クラブ」の顛末。

パテックフィリップにゴンドーロモデルを発注したのが当時のブラジルの代理店,ゴンドーロ&ラブリオ社。

ゴンドーロ&ラブリオ社はパテックフィリップ・クラブを運営し,その運営は以下の通りであった。

①180人の参加者が毎回10スイスフランを支払い,毎週一回の抽選会に参加する。

②抽選会では毎回当選した一人に790スイスフランの時計が与えられる。当選者はその後の支払いを免除される。

③79回の抽選に当たらなかった者は,79回で合計790スイスフランを支払い,全部の抽選会終了後に790スイスフランの時計を入手する。

ゴンドーロ&ラブリオ社からすると,180人に定価790スイスフランの時計を616スイスフランで売却できたという計算になる。

百貨店の友の会のようなシステムだろうか。このようなシステムにしていたのは,ブラジルの法律に違反しないようにするためのスキームだったという。

そのころ,ゴンドーロ&ラブリオ社の販売量はパテックフィリップの1/3を誇っていたようだが,代理店の経営破綻によってこの販売網は全滅し,時計の売掛金も回収不能。

そしてパテックフィリップ・クラブにおける時計の販売契約はパテックフィリップとゴンドーロ&ラブリオ社ではなく,パテックフィリップ・クラブのメンバーとパテックフィリップが直接するものとしていたらしい。

そのためゴンドーロ&ラブリオ社に残っていた時計は,パテックフィリップ・クラブとゴンドーロ&ラブリオ社との契約ではなくパテックフィリップ・クラブとメンバーとの売買契約であったため,ゴンドーロ&ラブリオ社から引き上げることができない。

このようにゴンドーロ&ラブリオ社の破綻により当時のパテックフィリップは二重の損失を被ったようだ。

手痛い社史を掲載できるほど今のパテックフィリップに余裕と勢いがあるのか,はたまたパテックフィリップ自身の戒めとして掲載したのか。いずれにせよ,興味深く読ませて貰った。

CHRONO TOKYOの新作クロノグラフのディメンションはオメガのアクアテラと大体同じ

CHRONO TOKYOから年内にクロノグラフの新作が出るとのこと。

ムーブメントはセイコー製ということだが,2カウンター+6時位置日付表示となるとCal.NE86だろう。MONOLOGUE(モノローグ) 自動巻きクロノグラフで使われているムーブメントだ。仕上げは最低限のようなので,シースルーバックに変更する必要はないと思われる。

www.powerwatch.jp

価格は30万円後半から40万円と言うことだが,40万円の心づもりでいれば足りるか。

クロノグラフに興味がないとずっと言い続けてきたが,これは気になる。

直径が38mm径なのはうれしいが,厚さが14mmだそうだ。

自動巻きクロノグラフなので厚みが出るのはやむを得ないが,14mmというのは私にとって結構な厚さである。

私の持っている時計の厚さはほとんどが一桁mm。37mmのロイヤルオークとランゲ1が10mmで厚みがあるな,と感じているくらい。

https://www.instagram.com/p/BjcQYnBHTJ-/

https://www.instagram.com/p/BQiEHefBcBo/

ノーチラスなど厚さが7mm台のものがあり,14mmというのは時計2個分の厚さに相当する。

厚さが許容できるかが気になるが,そのうち実機を丸の内や渋谷に置くらしいので一度手に取ってみた方が良さそうだ。

既にある他メーカーの時計で38mm径の厚さ14mmというと,オメガの38mmアクアテラ(220.10.38.20.03.001)がほぼ同一ディメンション。

東京まで出るのが難しい場合は,38mmのアクアテラ(41mmのアクアテラもあるがこちらは寸法がだいぶ違う)をどこかで見せて貰えばイメージはつかめるかもしれない。

革製品を湿気から守る

急激に暑くなってきた。

先月まで温度はそこまでではなかったが,湿度が高いのは相変わらず。

湿度が高いということは,革製品に黴が生えやすい環境ということである。

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余談だが写真のように靴は互いに向かい合わせて置くとスペースの節約になる。

閑話休題,革靴がおいてある玄関は風の動きがなく,空調が効いていないため対策が必要だ。

玄関にはリンク先の大型サーキュレーターを置いて,初夏から初秋まではずっと稼働させている。

大型とはいっても高さがあるだけで設置面積はかなり小さく,スペースはとらない。一般的な扇風機よりも強力な風量があり,玄関一帯の空気を攪拌することが可能。

ただ音が結構するが,玄関であれば問題ない。

黴は湿度を下げるか風の動きを作れば防止できるので,これが一番手軽な解決方法だと思っている。

それと服だけをおいている部屋があるのだが,こちらは除湿機を稼働させている。

玄関は外気交換が不可避的に生じるため,除湿機で対応するよりもサーキュレーターを使用するほうが現実的である。

黴は気がついたら生えていた,というやっかいな代物。うまく対策をとり,予防しておけば安心だろう。

ZOZOタウンでネクタイを買った

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いつもセールではロングホーズとネクタイを購入していた。

そして紺のスーツには紺のピンドット,グレーのスーツにはライトブルーのピンドットのネクタイと決め打ちにしている。

そのうえでネクタイは自分でもよくわかっていないときに汚損してしまうことがあったりするので,傷んでしまったら迷わず廃棄し,数が少なくなったら買い足すように心がけている。

今夏は買い物のために百貨店などへ行くこともあまりできない。そのためセールになったという通知を見て伊勢丹オンラインを閲覧してみたが,私が買いたいFairFaxのピンドットのネクタイは掲載されていなかった。

ネット上で検索してみたが,ZOZOで買ったことがなくちょうどセールにもなっていたため買ってみるかと思い,ネクタイを4本購入してみた。

購入したのは写真のものだが,1本は返品となった。

掲載されていた写真ではよくわからなかったのだが,手元に届いて確認したらドットが○ではなく□だったのだ。

送料は交通費のかわりということで仕方ないとは思うが,服の大物を買うのはやはり難しいなとは感じた。

今回は色合いなども決め打ちなのでそこまで困らなかったが,モニターで見えている色が正しいのかどうかも判別が困難であるため,新しい色で買ってみようということも決断しずらしい。なかなか困ったものである。