PATEK PHILIPPE "annual calendar" watch パテックフィリップ 年次カレンダー 5396G vs 5035G

5396Gを入手したことは既に書いた。スペック上は5035Gと同じサイズ(38mm)なのにどうもサイズ感が大きいので,詳しく比較してみることにした。


なんだか大ぶりな感じがしないだろうか。


5035Gと5396Gのみにすると,サイズ感の違いがよくわかる。
比較してみて気がついたが,
・5035Gは文字盤が小さく,5396Gは文字盤が大きい。文字盤のサイズ感が全体の大きさのイメージにかなり影響している。
・5035Gは,文字盤脇のケース部分が逆テーパーとなっていて,ケースのサイドも絞られているため小さく見える。5396Gはケースが平面で構成されているので,ケースサイズ38mmの数字そのままの印象が強く,大きく見える要因となっている。
・ラグが5396Gのほうが長いため,5035Gよりも大ぶりに見える。
・ラグ幅も5396Gのほうが太く,これも大ぶりに見せる要素の一つ。
という違いがあるようだ。


ただの5035Gの写真に見えるが,下に5396Gを敷いて,重ねて撮影した。ラグがわずかに覗いているが,ケース自体は5035Gですべて隠れてしまうことがわかる。つまり大きく見えるのは視覚効果によるものなのだ。

時計業界の流行として大きいサイズの時計,というのがあるが,パテックとしては物理的なサイズをそのままにしたうえで,視覚的には大きく見えるケースを作るという目標があったのかもしれない。物理的なサイズを大きくするとこれまでパテックを使っていた層は離れてしまう危険があるが,かといって新規の買い手を取り込むためには今の時流に乗る必要もある。単なる古典の焼き直しというわけではなく,もしかするとこういう意図があったのでは,と感じさせるデザインだ。


ケースの厚さについてもそれほど変わりはないが,5035Gはケースサイドの絞り込みがあるせいで薄く感じられる。


ムーブメントは同じように見え,基本設計は同じなのだが,振動数など違いはあるようだ。

さて,実はケース以外にも意外な違いがあった。

Dバックルが違っていたのだ。




カラトラバの外周円が太くなり,ロック部分の加工や,Dバックルの構造部分にも違いが見られる。ケースが大きく見えることに合わせてこちらも変更したのだろうか。

スペック上同じサイズでも,どうも大きさに違いがあるような感じをこれまでも受けることがあった。今回比較してみて,ケースの造形によるところが大きいとわかったことは収穫だった。ケースの造形をよく考えずにスペックだけ見て決めてしまうと,買ってから違和感を覚えてしまうことがあるということだ。やはり服と同じで現物を見て,腕に合わせてから買うべきなのかもしれない。